中米の大国・メキシコを代表する大衆料理「タコス」。カリカリに焼けた肉の香ばしい風味、ピリッと辛味のきいたサルサソースの酸味。旅行や仕事でメキシコを訪れた事のある人も、またそうでない人も、必ず1度は「タコス」という言葉を耳にした事はあるだろう。今やアメリカのハンバーガー、イタリアのピザ、オーストラリアのミートパイ等と並ぶ世界を代表する軽食と言っても決して過言ではないはずだ。メキシコという名前を聞けば「サボテン」「テキーラ」そして「タコス」と思い浮かぶ人も多いことだろう。

高原風の風が吹きぬけるメキシコの街をあてもなくブラブラと歩いてみれば、街中そこかしこでタコス屋台に遭遇することが出来るだろう。山間部・砂漠地帯の辺鄙な田舎町にさえその姿を見つけることができるのだ。「タコス」はメキシコ人の全てである。コレがなければ彼等は生きていく事ができないだろう。それほどに「タコス」はメキシコ人の奥深くまで染み渡り、決して忘れ去る事ができないものなのだ。

そんな「タコス」の起源は意外と古い。現在世界各国で食べられている食物の多くは、メキシコが原産地であると言われている。なかでも「タコス」の材料として多く使われるトウモロコシ、トウガラシ、インゲンマメは、メキシコの食生活の中心で16世紀の航海時代に世界各地へと伝わり、各国で主要な作物となっている。また、トマトはペルーが原産地だが、メキシコで栽培され、メキシコ料理のソースの材料にかかせないものとなっている。古来、この地にはオルメカ、テオティワカン、マヤ、アステカなどの文明が栄え、トウモロコシ、トウガラシ、マメといった基本の食物に加え、ニワトリや魚、野菜、果物などを利用して、かなり豊かな食生活をしてきた。16世紀にスペインに征服されてからは、ムギや米、牛、豚、ヒツジ、タマネギ、グリーンピース、ブドウ、コリアンダー、コショウなどの食物が流入した。これらの歴史的背景を持つメキシコの食材達を原料として「タコス」は作り上げられているのだ。

まずはトウモロコシの粉を薄く延ばして焼いた「トルティーヤ」が主役。この薄く焼いた生地の上に「鶏肉」「豚肉」「牛肉」のみじん切りされたものや、「魚」「海老」等の魚介類をフライしたものをのせる。そしてその上にお好みで「トマト」「玉葱」「コリアンダー」「チリ」等から作られたピリ辛ソース(サルサメヒカーノ)をかけていっきにほうばるのだ。肉から染み出てくる肉汁と、辛味の効いたサルサソースが口の中で混じりあってなんとも言えない味わいになる。これぞメキシコ食文化の真骨頂である。

だがそんなメキシコ代表格のタコスでも、どこへ行っても美味しいタコスに出会えるとは限らない。当たり前だが当たりもあればはずれもある。メキシコ各地に乱立する「タコス屋台戦争」においては、慎重なお店選びこそが勝利への第1歩なのだ。初めて訪れる街並みをじっくりと観察してみれば、必ずどこかにタコス屋台を囲む人だかりが出来ているはずである。屋台を囲む「人垣」これこそが美味しいタコス屋を探す最短距離である。あとは自分の経験と「目」と「鼻」と「舌」とで実際に探し当ててほしい。


日付 2005年06月15日
場所 ティファナ(メキシコ)
値段 1個 10ペソ(約100円)
<おかわり度数>★★★★★
メキシコに入国後初めて食べたのがコレ。ティファナの「HOTEL LEYVA」すぐ傍の道端に出ている屋台。トルティーヤに包まれている具はビーフ。サルサソースは辛さを基本としているものだが、少し日本人好みする甘辛さが混じっており、なんというか焼肉のたれを彷彿とさせた。これは本当にめちゃくちゃ美味かった。メキシコでのタコス屋台めぐりはここから始まった。

日付 2005年06月16日
場所 エンセナーダ(メキシコ)
値段 1個 10ペソ(約100円)
<おかわり度数>★★☆☆☆
エンセナーダの街中に出ていた屋台。具は魚のフライである。人だかりができていたのでかなり期待していったのだが、味はまぁまぁだった。フィッシュ&チップスの魚のフライの様にカリッと揚がっているともっと美味しいと思う。

日付 2005年06月18日
場所 カタビナ(メキシコ)
値段 1個 10ペソぐらい(約100円)
<おかわり度数>★★★★☆
メキシコの国道1号線沿いにある小さな集落の軽食屋。中の具はビーフ。恐らくいったん干した肉を調理していた様で、その食感は醤油をかけた鰹節によく似ていた。はじめは注文を間違えたのかと思ったぐらいだ。その肉の上にサルサメヒカーナをたっぷりとかけて食べると、なんとまぁこれがぴったりの相性だった。ピリっとした辛さが実に美味い。値段を見ずに注文したので多分1個10ペソぐらいだと思う。

日付 2005年06月19日
場所 ゲレーロネグロ(メキシコ)
値段 1個 10ペソ(約100円)
<おかわり度数>★★★☆☆
ゲレーロネグロの早朝風景でひと際人だかりができていた屋台である。中の具はビーフ。この他にお好みで刻んだ玉葱やキャベツをのせるオーソドックスなスタイルである。ココのサルサは激辛だった。そのソースをスプーンですくうと、下の方には鷹の爪の種がどっさりと沈んでいた。辛いものが大丈夫な人向き。

日付 2005年06月20日
場所 サンタロサリア(メキシコ)
値段 1個 10ペソ(約100円)
<おかわり度数>★★★★★
宿泊した「Hotel Maria」すぐ傍にある軽食屋のタコス。中の具はビーフ。お店によって肉の味はいろいろなのだが、ここのはおでんに入っているスジ肉の味に近かった。この上にピリ辛のサルサをかけて食べると、肉のコリコリした食感と相まって抜群の美味さである。

日付 2005年06月23日
場所 トドスサントス(メキシコ)
値段 1個 10ペソ(約100円)
<おかわり度数>★★★★★
あの俳優・坂口憲二も食べたかもしれない軽食屋のタコス。中の具はビーフ。これがめちゃくちゃ美味かった。切り刻まずにそのまま食べさせてよって思うぐらいに香ばしく焼かれたビーフ。その上にトマト・玉葱をのせ口の中に入れると、肉汁が溢れてきてこれはもう最高である。

日付 2005年06月29日
場所 ロスモチス(メキシコ)
値段 1個 7ペソ(約70円)
<おかわり度数>★★★☆☆
ロスモチスの道端で営業していたタコス屋。中の具はビーフ。肉は煮込んであったのだが、少しぱさつく感じがした。肉自体に味はあまりついていなかったのだが、その肉の上に玉葱、サルサをかけると全体的なバランスはとても良くなった。

日付 2005年07月01日
場所 テピック(メキシコ)
値段 1個 5ペソ(約50円)
<おかわり度数>★★★★★
テピックで泊まった宿の向かいにある軽食屋のタコス。中の具はビーフ。手の平ほどの小さめのトルティーヤの上に甘辛く味付けされ焼かれた肉がのっている。その上に玉葱、トマト、サルサをかけるとピリッとした辛さがなんとも言えず堪らない美味さである。付けあわせとして炭火焼された玉葱が出てきたのだがソレを挟んでも甘みが加わってまた美味い。

日付 2005年07月08日
場所 グアナファト(メキシコ)
値段 1個 5ペソ(約50円)
<おかわり度数>★★★★★
グアナファトで泊まった宿の隣にあったタコス屋の屋台。中の具はカリカリに焼き上げられた牛肉。肉の量が若干少なめだが、トマト、玉葱等の具をのせるには丁度よいぐらいである。お店特製のチリソース、そしてライムを絞って食べると最高に美味い。

日付 2005年07月17日
場所 メキシコシティ(メキシコ)
値段 1個 5ペソ(約50円)
<おかわり度数>★★★☆☆
ペンションアミーゴから徒歩10分「アラメダ公園」横で比較的繁盛していたお店のタコス。中の具はビーフ。チリソースをかけて食べるタコスの味はまぁまぁだったのだが、肉が少し硬かった…。

日付 2005年09月11日
場所 プラヤデルカルメン(メキシコ)
値段 1個 12ペソ(約120円)
<おかわり度数>★★★★★
カンクンからトゥルムに行く途中のガソリンスタンドで営業していた海鮮タコス屋。メキシコの旅も終盤に来て、タコス最高値段を遂に更新。1個12ペソは少し高くないか?中の具は「フィッシュ」と「エビ」の2種類。どちらもサクサクと歯ごたえは最高で香ばしく、特製のタルタルソースをかけて食べると最高の相性である。