日時 航路 輸送手段
2005年11月上旬 パナマシティ(パナマ) → キト(エクアドル) 飛行機

輸送ルート


▼南北アメリカ大陸を縦断するハイウェイシステム「パン・アメリカン・ハイウェイ」をご存知だろうか。北はアラスカのフェアバンクスから南はアルゼンチンのフエゴ島まで至り、総延長は約20万キロを超える一大幹線道路である。

▼ハイウェー・システムの北部、フェアバンクスとカナダのブリティッシュコロンビア州のドーソン・クリークの間は「アラスカ・ハイウェイ」と呼ばれている。中央アメリカでは、メキシコのヌエボ・ラレードとパナマ市の間は「インター・アメリカン・ハイウェイ」と呼ばれ、「ダリエン・ギャップ・ハイウェイ」と呼ばれるパナマ東部とコロンビア北西部のバランキーリタの間約160kmは主としてジャングル地帯で、現在唯一この部分のみが未完成区間となっている。コロンビアは1971年から未完成区域に船舶を就航させ、通行車両や人を海上輸送する事業を開始した。80年代前半には陸路の工事も開始されたが、近年はこの辺りのジャングル地帯を根城にしていると憶測されている左翼ゲリラやマフィア達の暗躍により中断されていて、又いつになれば工事が再開されるのかはよく分かっていないのだ。(ここに道路が無い方がパナマ/コロンビア両国にとって好都合なのだという政治的判断が働いている可能性は大いにある)

▼北中南米大陸の縦断を目指すツーリングライダー達にとって、この未完成区間は実に大きな壁となって立ちはだかってくるのである。現在パナマ東部からコロンビア方面へかけての、バイクでの走行は事実上不可能であり(現実的ではない)、その結果この区間を何らかの手段を使って越えていく必要があるのだ。お金もかかり時間もかかりそして何よりも労力を要するこの越境。2005年11月現在の情報をココに記す。

1.情報収集

▼北中米を南下してくるルートの場合は、パナマシティ(パナマ)で情報収集をするのが一般的である。滞在している宿の「電話帳」から輸送会社をピックアップして電話で問い合わせをするか、もしくはパナマシティのトクメン国際空港から約7km離れた場所に「航空貨物専用ターミナル」があり、そこに貨物を扱う会社が集中しているので直接行って交渉するのがよいだろう。自分で集めた情報や人から聞いた情報では、現在下記4つの方法がこの区間の越境に有力である。ちなみに俺達が利用したのは「空路1」のプランである。

空路1 パナマシティ(パナマ) → キト(エクアドル)
会社名 料金 スケジュール
「GIRAG」 $650 火発水着/金発土着
「PANAVIA」 $675 水発金着
「SERVICARGA」 $760 不明
<備考>
※料金は全てバイク1台あたりの輸送費。現地諸費用は別途。
※フライトは全てコロンビアのボゴタ経由となる。

空路2 パナマシティ(パナマ) → ボゴタ(コロンビア)
会社名 料金 スケジュール
「GIRAG」 $450 毎日運航
<備考>
※料金は全てバイク1台あたりの輸送費。現地諸費用は別途。

海路1 コロン(パナマ) → グアヤキル(エクアドル)
会社名 料金 スケジュール
「SERVICARGA」 $1210 不明/所要日数3〜4日間
<備考>
※料金はコンテナ1個丸まるの輸送代金(バイク台数に関わらず)。現地諸費用は別途。

海路2 コロン近郊ポルトベーロ(パナマ) → カルタヘナ(コロンビア)
会社名 料金 スケジュール
不定期小型船舶をチャーター $500前後 不明(乗船人数が集まり次第出航)/所要日数5日間
<備考>
※料金は「人間1人+バイク1台」の輸送代金。現地諸費用は別途。
※小型船舶をチャーターするので、人間とバイクが一緒に移動できるのが利点。

まずこの4つのプランの中で料金が一番安いのは「海路2」である。しかし数年前に比べて落ち着いたとはいうものの、まだまだ情勢不安定なコロンビアをバイクで走破する勇気の無い俺達は、この「海路2」「空路2」をまず
却下。2005年9月〜10月にかけて、コロンビア国内で日本人旅行者1名が行方不明になったという噂(真偽のほどは定かではない)を耳にしていた事もこの決断を後押しした。

残るは「空路1」「海路1」である。このうち料金が安くあがりそうなのは「海路1」の方だが、こちらは人数が集まらなければ船便の割りにそんなに安くはない事、バイクを積むコロンという町が中南米でも屈指の危険地帯だという事から消去法で即却下となった。こうして最後に残ったのが今回俺達が利用した「空路1」である(中でも料金の安いGIRAG)。中米から南米へバイクを運ぶ上において、この方法「空路1」は安くて快適でそれでいて輸送会社もバイクの輸送に慣れているという利点もあり、おススメできる方法なのだが、いかんせん料金が高い。世界情勢のあおりを受けて、数年前と比べ劇的に値上がりしているようである。なんとかならないもんだろうか。

2.パナマ側手続き

実際にバイクを輸送する手続きは至って簡単そのものである。まずパナマシティにある「トクメン国際空港」を目指す。市内からだと高速道路を利用してバイクで20〜30分ぐらい。空港に着いたら最後のロータリーを左折してフェンス沿いにさらに7kmほど走行し「貨物専用ターミナル」へと向かう。貨物専用ターミナル内にある「GIRAGオフィス」に着いたら、担当者にバイクを渡す。この時、バイクからオイルは抜かずともよいが、タンク内に少量を残してガソリンは抜き取り、バッテリー端子は外す。GIRAG担当者から「AIRWAYBILL」なる書類を受け取り、これでパナマ側手続きは終了。

※バイクと一緒にいくつかの荷物も輸送可能だが、途中コロンビアを経由していくルートなので鍵のかかる荷物以外は自分達で運んだほうが無難だろう。俺達はバイクにアルミサイドボックス(施錠可)を装着したまま、中に普段使わない工具や、テント等を入れて一緒に送ったが、全て無事に届いていた。

3.エクアドル側手続き

バイクがエクアドルに到着したのを確認してから、キトにある「GIRAGオフィス」へと出向く。ちなみにキトの日本人宿「スクレ」からはタクシーで約20分(3ドル)ほど。パナマシティでもらった「AIRWAYBILL」を提出し、手数料22ドルを支払う。その後GIRAGから紹介してもらったガイドと共に、キト国際空港裏手にある税関へ(GIRAG職員に車で送ってもらい約10分)。税関でも手数料として21ドルを支払い、カルネを使い通関を済ませる。通関が全て終われば、保税倉庫からバイクを出し、バッテリー端子を繋ぎ、いざ出発。

4.総費用(バイク1台あたり)

請求項目 請求金額
バイク空輸代(GIRAGパナマ) $650
手数料(GIRAGエクアドル) $22
手数料(エクアドル税関) $21
ガイド(通関のお手伝い) $60
総合計  (約82800円)$753